MACHIYA No.1
MACHIYA No.1

「MACHIYA」
・連棟・もしくはそれに近しい状態であること。
・100㎡以内であること。
・京都のエスプリを感じること。
・木材が主要で使われていること。
・平屋もしくは、2階建であること。
・庭や中庭があること。
・職住一体であること。
・光と風と水を感じることができること。
・中間領域があること。
手つかずの空き家や柱や梁が曲がっていたり、折れていたりどうやって手をかけたら良いのか?が難しい中古建物など。
そういった建物をリノベーションして、残す可能性が少しでも高められるように、より広く定義をしている「MACHIYA」。
この取り組みによって建物の活用方法の可能性が少しでも広がればという望みも込めている、「MACHIYA」シリーズ第一弾です。
京都の木造建物に多い「うなぎの寝床」と呼ばれる間口が小さく、奥に長い連棟の建物です。
特に1階の中央部分への光の取り込み方が難しいのがこの形状の建物の特徴ですが、「透明瓦」と「膜照明」によって光を取り入れています。
天窓の役割として一部に使われることの多い透明瓦を道路側の下屋根一面に取り付け、このことで目線が気になってしまう壁面窓を作らずに採光しており、とても柔らかな光の入り方です。
テント地のようなガラス繊維の含まれた膜を天井照明の下に貼り込むことで天窓を取っているようなとても自然な光を再現しています。国内で住宅用の内装として使用されるのは、当時3例目でした。
室内の内装材は、フローリング、階段踏み板に京都の「北山杉」を使用しています。
細かな枝打ちを行い生育している北山杉は、節の少なさがとても特徴的で、見た目にも美しく、踏み心地もとても柔らかで気持ち良いです。
庭部分に製作している竹箒塀は、掃き掃除でよく使用する竹箒を153本使用しています。
まさか竹箒の穂先をカットする日がくるとは、、、と思いながら窓から一番映えて見えるように1本ずつ切り揃えながら連なる姿はとても気持ち良いものです。
Design:M.A.E
Photo:倉本あかり
物件名 | MACHIYA No.1 |
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工事現場 | 京都市左京区 |
内容 | 木造建物のリノベーション |
竣工時期 | 2023年11月〜2024年3月 |