205 Royal Court SAGA “FILMING”
205 Royal Court SAGA "FILMING"
「キッチンまで水洗いができて、なんならそこでシャワー浴びて身体が洗えるくらいに雑な部屋にしたい」
と、映像クリエイターの大地さん。
それを聞いて、何ともぶっ飛んだ部屋だなぁ、、、と驚く私をよそに、真面目な顔の大地さん。
話が進む中、見えてきた根本にあったものは、映像を撮影してから編集し、納品するまでのプロセスについてでした。
YoutubeやTikTok、instagramなど私たちが普段何気なく見ている動画には、当たり前ですが完成されるまでに「撮影」と「編集」作業が行われています。
「撮影」では、完成映像の何倍、何十倍の長さで撮影を行い、
「編集」でもその撮影した映像を何百回と繰り返し確認しながら作業を行う。
さらに紐解くと、「撮影」に辿り着く前の撮影器具や編集PCのセッティングにも、意外と手間がかかる。
…とまぁ、たった一つの動画を完成させるまでに要する時間が、想像以上に凄かった、、。
物理的に膨大な時間が必要となる作業の中で、自分の日常生活の手間と時間でさえも短縮できれば…という大地さんの想いには、納得です。映像クリエイターの方が撮影部屋として借りられることを前提とした賃貸が意外とない事に気付き、それがこの部屋のコンセプトに繋がります。
床が水洗いができ、身体まで洗えることは、下階もありRC造のマンションという構造上リスクが高すぎて出来ませんでしたが、大地さんの意図される雑さが「テキトー」になってしまわないよう気を遣いながら施工しました。
中央に据えている大きなテーブルは、別の現場で廃棄される予定の木材をひたすら加工し、遊び心でウォルナットのチギリを入れたりなどして製作し、メインの撮影ポイントにできます。
室内の床の一部と天井は、コンクリート躯体をそのままに。でも綺麗に見えるように余計な釘や紙などはひたすら人力で削りに削っています。
天井に露出している電気配線の線本数、留め方や括り方、位置については雑多に見えない様何度も電気職人と擦り合わせ、やりかえながら配線しました。
余談ですが、内覧に来られた同業種の方が「どうやって職人さん含めて、擦り合わせの指示をしているのですか?」と言われた時にはニヤリです。
室内に使われている塗装色は5色で、そのうち1色分は、肌質を変えるためにあえてラワン合板を貼った上から着色するなど、色が渋滞しない様工夫を凝らしています。
「建築のことはあまり分からないのですが…」と言いながら、この使い分けをしてしまう大地さんには、専門外の事でも難なくクリアしていくクリエイターの本質を見たような気がします。
肝心のカメラの設置としては、床置き三脚を使用するのが通常ですが、毎回の片付けが必要になる手間を省く為に、パンタグラフという吊り下げ式器具を天井に取付け、位置移動しながらカメラ撮影ができるようにしています。
この部屋はデザインコンセプトがハードではなくソフト推しなので、とても難しい。
何で撮影するのか?被写体はヒトなのかモノなのか?で、全てが変わってしまう性質のある部屋です。
借りられる方のスタンスでカスタマイズされていく空間に、その都度大地さんのアドバイスが必要になるかもしれません。
そんな難しい中でも、素敵な笑顔で楽しそうに打ち合わせを進めてくださる大地さんには、毎回私まで楽しくなって、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございます!
この先も、もう少しよろしくお願い致します!笑
https://www.ccr702.com/royal-court-saga
Design:スタヂオライオン 映像クリエイター 山形大地
企画:株式会社CONTEMPORARY COCOON ROOM702
施工:株式会社Puddle&Flag
大工:山本真也
家具:STUDIO-A
設計:株式会社M.A.E 森田雄一朗
撮影:倉本あかり
| 物件名 | 205 Royal Court SAGA "FILMING" |
|---|---|
| 工事現場 | 京都市右京区 |
| 内容 | RC造マンションの室内リノベーション工事 |
| 竣工時期 | 2024年12月〜2025年9月 |














