203 Royal Court SAGA “REFLECTION”
203 Royal Court SAGA "REFLECTION"
尾崎さんがはじめてロイヤルコート嵯峨に来られた時、このマンションと尾崎さんが東京渋谷で構えられているお店『SUN/kakke』のマンションの建築年式がおそらく同世代ではないかなぁ?という話になりました。
と言うのも、トイレや洗面台の作り方が全く同じであったり、共有部の装飾にどことなく同じ年代を感じたのです。
尾崎さんがご自身のお店を改装された時には、なるべくマンション自体が建築された当初のモノ・製品で設るべく、トイレや洗面台は再利用したり、その当時に使われていたスイッチやコンセントをオークションなどで購入して使用されていたようです。
一般的には、改装工事を行うその時々で、新しいモノへ変換・更新されてしまう中において、尾崎さんの同世代へのくくりや美意識は、言われてみればそうだけど、ありそうでなかった考え方で、「さすが尾崎さん…!」と痺れた部分でもあります。そこにプラス、住まれる方が洋服を思う存分楽しめること、空間を自分の手で自由にデザインしていける部屋にしていくことを念頭に室内のデザインを決めていきました。
室内はとてもシンプルで、間取りという言い方をするとワンルームですが、4枚引き違いの建具を1枚ずつ閉めていくことで「廊下」、「ダイニング」、「寝室」という部屋が次々に生まれていくような空間になっています。
4枚建具の各1枚の大きさは通常広くても1,200mmぐらいまでが多いですが、それぞれの幅は1,600mmと更に幅を広くして製作しています。このマンションで物理的にギリギリ搬入できる一番大きなサイズです。
そして廊下の壁面は、床から天井まで全て鏡貼り。壁を作った端から端まで鏡。
RC躯体の梁が出てしまう部分も切り欠いて鏡。
洗面室へ入る扉も鏡。
扉の取手までもステンレス製の既製品を削り、磨いて顔が映るくらいまで鏡化するほどの鏡っぷりです。
洗面台、トイレは再利用していますが、「これが京都のエスプリだ!」と言わんばかりに、ウォシュレットだけは新しく、しかも自動開閉機能を勝手に取り付けました笑。昔のままのトイレなのに、扉を開けた瞬間にウォシュレットだけが自動で開く様はなんとも可愛い。笑
スイッチとコンセントは、同世代に建築された他の改装現場で、捨ててしまう予定であったモノを綺麗に掃除して再利用しており、違和感なくスッキリ馴染んでいます。
そして、
この部屋の壁と天井の塗装は、5色で塗り分けられています。
色の塗り分けは、特に難しい感覚的な部分で、通常はなるべく色数を減らしてしまうことが多いのですが、この部分はさすがの尾崎さん。
5色が塗り分けられている空間が、とにかく気持ち良い。
色の選定、配色、バランスどれにおいてもとてつもなく心地よい。これが本当に圧巻です。
しかもこの色を見本帳を見ながらほぼ瞬時に決めていく尾崎さんのセンスの一旦に触れられたことが、私にとって本当に勉強になることでした。
賃貸として貸す側の「こうしてほしい、ああしてほしい」ではなく、借りてお住まいになられる方ご自身がとにかく自由に変更して、楽しんでほしいと、尾崎さんの思いが込められた一部屋。
余白を増やすことは、得てして何もしていない感が悪く出てしまうこともある中で、メッセージ性のある素晴らしい空間が作り上げられています。
経過写真を送る度に「めっちゃ良い!すごい!」とすごく喜んでくださる尾崎さん。
その言葉にどれだけ安堵したことか。
この度は、本当に貴重な機会をいただき、素敵な空間を作り上げていただきまして本当にありがとうございました。
https://www.ccr702.com/royal-court-saga
Design:SUN/kakke 尾崎雄飛 服飾デザイナー
企画:株式会社CONTEMPORARY COCOON ROOM702
施工:株式会社Puddle&Flag
大工:堀内工務店/堀内聖弥
家具:STUDIO-A
設計:株式会社M.A.E 森田雄一朗
撮影:倉本あかり
| 物件名 | 203 Royal Court SAGA "REFLECTION" |
|---|---|
| 工事現場 | 京都市右京区 |
| 内容 | RC造マンションの室内リノベーション工事 |
| 竣工時期 | 2024年12月〜2025年9月 |



















